長崎県佐世保市の通いの場「敷石会」の取り組み

はじめての方へ:「通いの場」って何?

 通いの場とは、地域の住民同士が気軽に集い、一緒に活動内容を企画し、ふれあいを通して「生きがいづくり」「仲間づくり」の輪を広げる場所です。地域の介護予防の拠点となる場所でもあります。

 この記事では、厚生労働省としても推進している「通いの場」について、その活動内容、参加者の声、新たな取り組みなどを紹介しています。これから通いの場に参加してみたいとお考えの方や、さまざまな活動を知りたい方など、ぜひご覧ください。

通いの場ではどんなことをやっているの?

 全国各地の通いの場では、体操や運動をはじめ、料理教室やゲートボールといった趣味活動、耕作放棄地を活用した農業体験、スマホ教室などの生涯学習、子ども食堂と連携した多世代交流など、地域の特色を生かした多様な取り組みが行われています。
 また、専門職の先生が通いの場を訪れて、認知症予防教室や栄養相談等を行っている市町村も増えてきました。

通いの場の主な活動内容。趣味活動や体操だけでなく、専門職の先生による栄養相談や口腔機能に関する教室等も行われている。

通いの場はどこにあるの?

 地域の通いの場は、公民館や公園だけではなく、農園、喫茶店、学校、店舗の空きスペースなど、さまざまな場所にあり、全国でみると10万箇所以上に増えてきました。
 「通いの場に参加してみたい!」「家の近くにどんな通いの場があるの?」という方は、お近くの地域包括支援センターや市町村の介護予防窓口にぜひご相談ください。

スマートフォンからも参加できる「オンライン通いの場」アプリ

 スマートフォンでも楽しく介護予防や健康づくりに取り組むことができる「オンライン通いの場」アプリが、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターから配信されました。

 「オンライン通いの場」アプリには、
● 仲間とオンラインで交流ができる「コミュニケーション」機能
● おすすめのお散歩コースを検索・登録できる「おさんぽ」機能
● 全国各地域のご当地体操を紹介している「体操動画」機能
● 健康状態をすばやく判定できる「健康チェック」機能
など、みなさんの健康維持に役立つコンテンツが満載です。ぜひ活用してみてください。

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター「オンライン通いの場アプリ」
https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/cgss/kayoinoba/index.html

どうして通いの場が必要なの?

 地域の高齢者が毎日をいきいきと健康に過ごすための場所である「通いの場」は、介護予防・認知症予防にもつながる重要な取り組みとして推進されています。
 そもそも介護予防とは、要介護状態等の予防や軽減、悪化の防止を目的として行うものです。
 その介護予防のためには、日常生活において「運動」「栄養」「社会参加」の三本柱を意識していくことが大切となりますが、普段から通いの場に通うことにより、人と交流する「社会参加」の機会になるとともに、自宅から通いの場まで歩いて行くこと自体が日々の「運動」につながることが期待されます。

 通いの場に関する研究においても、高齢者が集まり交流する通いの場への参加が、フレイルの発症抑制につながるといった報告や、他者との交流など「社会参加の機会が多い人」は「社会参加の機会が少ない人」と比べて、要介護認定に至りにくいといった研究報告もあります。
 国としても地域の中に生きがいや役割をもって生活できるような居場所づくりなど、住民主体の通いの場を充実させ、人と人とのつながりを通じて、参加者や通いの場が継続的に拡大していくような地域づくりを推進してきました。

「通いの場」参加者の声を聞いてみました

 実際に通いの場に参加されている方の声を紹介します。

多様な通いの場に向けた取り組み

 厚生労働省は「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会取りまとめ(令和元年12月)」を踏まえ、多様な通いの場の展開を図るため、2021年8月に「通いの場の類型化について(Ver.1.0)https://www.mhlw.go.jp/content/000814300.pdf」を公表しました。
 先進的な取り組みを参考に、「だれが(運営)」「どこで(場所)」「なにを(活動)」の3つの視点から、通いの場の類型化を行い、具体的な事例も紹介しています。
 通いの場での新たな活動をお考えの方など、ぜひ参考にしてみてください。

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